日本政策金融公庫とは
日本政策金融公庫は2008年設立の特殊会社で、財務省が所管する日本の政府系金融機関の1つです。
正式名称は株式会社日本政策金融公庫といって、国内金融業務と危機対応円滑化業務の2つを展開しています。
国民生活金融公庫や農林漁業金融公庫、中小企業金融公庫を前身に持ち、全国規模で幅広く融資を行っているのが特徴です。
沖縄振興開発金融公庫がある沖縄を除き、全国の46都道府県に営業拠点を置いています。
政府系金融機関に株式会社日本政策投資銀行が存在しますが、名前は似ているものの全く別の組織です。
国内金融業務のうち、国民生活事業は国民向けの資金調達支援、中小企業事業は中小企業の資金調達と信用保険制度を扱っています。
危機対応円滑化業務は大規模災害の被害を含む、金融秩序の混乱に対応する業務です。
近年は感染症の蔓延による経済への影響の対応に力を入れており、融資額が右肩上がりに上昇しています。
他にもセーフティネットや成長戦略、地域活性化といった分野でも投資が行われている状況です。
「日本政策金融公庫」公式HP:https://www.jfc.go.jp/
日本政策金融公庫のメリット
日本政策金融公庫は、民間金融機関よりも金利が低めに設定されていること、無担保や無保証でも借りられる融資が特徴です。
個人事業主も融資の対象なので、審査を受けることができます。
また創業の段階でも審査が受けられますし、何より返済期間が長めなので無理なくゆっくりと完済を目指せます。
手続きのプロセスが比較的簡潔なのも、民間の金融機関を上回るメリットの1つだといえます。
つまり、日本政策金融公庫のメリットは誰にとっても借りやすく、返しやすい点にあることが分かります。
起業の時点だと、実績がないことから民間金融機関は融資を渋る傾向ですが、日本政策金融公庫は割りと積極的な融資の姿勢を見せます。
創業計画書の書き方を教えてもらえたり、アドバイスもしてくれますから、初めて起業する個人事業主にとっても頼りになる存在です。
10%を超えることも珍しくない銀行の金利に対し、日本政策金融公庫は2%前後と非常に低い水準です。
日本政策金融公庫から融資を受けると、融資の実績が記録に残りますから、今後他の金融機関で融資を受けたい場合にも信用が有利に働きます。
勿論、返済や完済も実績に繋がりますから、創業から早めにお金を借りて実績を作りたい人にも頼りになるでしょう。
日本政策金融公庫のデメリット
日本政策金融公庫は返済期間が長いというメリットがある一方で、審査の期間が民間の金融機関よりも長いというデメリットが存在します。
一般的に銀行などは1週間ほどで審査結果が分かりますが、日本政策金融公庫は最低でも2週間、長ければ1ヶ月ほど待つことになります。
つまり審査に時間が掛かってしまうので、融資を急ぐ場合には向きませんし、余裕を持って早めに申し込む必要が出てくるでしょう。
審査に時間が掛かる理由としては、民間金融機関と違って口座の入出金状況をリアルタイムに把握する仕組みが存在しないことが挙げられます。
保証人は基本的に不要で個人事業主も借り入れできますが、中には保証人が求められるケースもあります。
他にも中小企業事業の繰り上げ返済に対応していない、原則として借り換えできないといったことも日本政策金融公庫のデメリットです。
借り換えについては、感染症蔓延の状況を鑑みて見直されていますが、繰り上げ返済については依然変わらない状況です。
それと融資の相談を行う担当者だったり、支店の選択が行えないデメリットもあります。
このようにデメリットも少なからず存在する日本政策金融公庫ですが、一番のデメリットはやはり審査に時間が掛かることでしょう。
日本政策金融公庫とファクタリングを比較。どちらで資金調達するべきか
日本政策金融公庫と並び、最近は債権譲渡のファクタリングも注目を集めています。
資金調達はどちらが良いかという疑問に対し、その答えとなるのは手数料と時間でしょう。
手数料が抑えられること、返済に余裕を求めるケースの場合は日本政策金融公庫が狙い目です。
日本政策金融公庫は金利の安さと返済期間の長さがメリットなので、目的や重視したい希望が明確であれば、自社にあった資金調達に選びやすいです。
一方、時間的な余裕がなく、すぐにでも資金調達が必要の場合はファクタリングです。
ファクタリングは審査の早さが強みで、即日審査が完了して入金というケースも珍しくないです。
そもそも融資ではないので、日本政策金融公庫と比較すると性格は異なりますが、しかし資金調達目的に活用できる点は同じです。
2社間ファクタリングは特20%前後、3社間でも10%ほど手数料が掛かるので、ファクタリングはこの負担と引き換えに時間的な早さが得られる資金調達方法だといえるでしょう。
長い目で見れば、余裕を持って返済ができる日本政策金融公庫に軍配が上がりそうですが、急な資金調達の場合はファクタリングの方が明らかに魅力的です。
売掛債権を持っていない創業時、起業時は断然日本政策金融公庫の方が利用しやすいので、自社にあった資金調達で使い分けるのが賢明だと思われます。
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まとめ
日本政策金融公庫について解説しましたがわかってもらえたでしょうか。
簡単にまとめると政府が運営する個人や中小企業向けの審査が比較的ゆるく融資してもらえる機関です。
銀行やビジネスローンと比べても審査はゆるく、手数料も安価です。
ただし審査や入金までの時間が銀行融資などに比べ多くかかるので注意が必要です。
時間に余裕のない場合はファクタリングを利用しましょう。ファクタリングについて詳しく知りたい方は「ファクタリングとは」←をクリック!
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